奈良国立大学機構 奈良型エクステンション ブログ

奈良国立大学機構が試行する地域連携の社会技術「奈良型エクステンション」モデル3地域を中心とした紹介です。

奈良型エクステンションとは?

 奈良型エクステンション制度とは、大学と社会(地域)との連携をより深め、幹の太いものにしていく仕組みです。

 大学と地域は、ともに社会のパートナーです。一つの地域と、<教育>、<研究>、<事業創生(「なりわい」づくり)>の3つの領域で協力していくつもの取り組みを同時並行で実施していきます。

 <教育> 大学の公開講座や研究会、授業の一部を地域の方に聴講できるようにします。また「地域発」の授業も、地元の方と一緒に立ち上げ、「地域が先生、大学が生徒」となります。

 <研究> その地域が抱える課題や取り組んでいる事柄を「地域との共同研究」へと整理・昇華し、文系理系の様々な分野で、地域の方と一緒に共同研究を行います。

 <事業創生(なりわいづくり)> 地域が持続可能であるためには、地域での仕事づくり、社会的起業の支援などが必要となります。またそれら土台づくりのための仕組みづくり、目標づくりの支援も必要でしょう。こうして地域内での循環を大きくし、地域の自走力や地域の誇りづくりに参加します。

 こうした考え方のヒントの一つは、アメリカに広く根付いたエクステンション、特にcooperative extention (協同エクステンション)制度です。アメリカの州立大学の多くは、郡(カウンティ)ごとに、エクステンションセンターと呼ばれる地域連携の地域拠点を設けています。ここが、アカデミックな知識(大学→地域)、ビビッドな社会課題(地域→大学)という二つの知の交流拠点となっています。奈良国立大学機構の地域連携部門では、こうした仕組みにヒントを得て、そこに<学び合い>というキーワードを加えて、日本型モデルを創りたいと考えています。

 法人が発足した令和4年度、地域連携部門では、さっそく奈良県内の3つの町村(下市町・東吉野村・下北山村)をモデル地域と決め、各自治体と協議して、地元在住者を特任助教として雇用しました。3年間で日本版の協同エクステンションセンター(教育・研究・事業創生の地域拠点)のモデルづくりに取り組んでいます。またこうした仕組みを支え、さらに普及、拡大させる人材を、エクステンション・コーディネーターとして認定し、そのネットワークを広げていきます。

プロフィール
id:nara-extention
ブログ投稿数
170 記事
ブログ投稿日数
144 日
読者