奈良国立大学機構 奈良型エクステンション ブログ

奈良国立大学機構が試行する地域連携の社会技術「奈良型エクステンション」モデル3地域を中心とした紹介です。

【下市町】授業「コミュニティ・リサーチ」スタート

 2023年4月11日、下市町で展開されている課題解決型授業「コミュニティ・リサーチ」の第1回がありました。下市町にある奈良女子大学下市アクティビティセンター(エクステンション事務所)と大学をオンラインで結び、下市側には、秋谷特任助教、下市町役場総務課の職員のみなさん数名が陣取り、大学側は、水垣教授(文学部)、佐藤准教授(工学部)、寺岡教授(奈良カレッジズ連携推進センター)の3名が学生といっしょに教室に集まりました。

 今年度の授業は、下市町と、さらにその隣にある高取町の観光ボランティア団体に、授業を介してつながっていただくことで、相互に、ガイドスキルの向上、地域連携の端緒をつくるという実践型の授業です。下市町も高取町も魅力的な地域資源がありながら、観光地としての知名度はまだまだ向上の余地があります。二つの町の観光ボランティアがたがいの町の観光ガイドを受ける(学び合う)ことによって、魅力の再評価、さらに、広域な観光コースを考案することもできるかもしれません。

 学生は、こうした一連のアクションに参加し、2つの町の観光ボランティアの皆さんが「繋がる」ことによって生まれる効果を評価する、という難しい作業に挑戦します。

 

------以下授業計画・概要より抜粋-----------------

【現地協力】 高取町観光協会、たかとり観光ボランティアガイドの会、下市町観光協会、下市町観光ボランティアガイド
【授業概要】地域コミュニティの課題把握法
 地域の魅力やニーズを発掘し、プロデュース・PR する方法を学び実践する。日本の地方の市町村は、少子高齢化の進展にともなってさまざまな問題を抱えている。本授業(コミュニティ・リサーチ)は、後期授業(コミュニティ・アクション)とともに、地域コミュニティの現状を理解するための地域社会調査の方法を実践的に習得するとともに、解決に向けたアクション(PR コンテンツ制作や特産品開発、イベントなど)の企画・実践の過程を体験的に学ぶことを目的としている。地方・国家公務員や消費者ニーズを把握する職種をめざす学生にとって有益な内容である。
詳細は 4 月 6 日(木)(11:00~11:30)に N302 教室で実施するガイダンスで説明する。
【学習・教育目標】
 この授業を通して、学生には次の能力を身につけることが求められる。
(1)地域コミュニティの現状と問題についての知識を深めること(知識・理解)
(2)地域の現状を把握するための社会調査の技術を実践的に身につけること(汎用的技能)
(3)さまざまな世代・職業の人々とコミュニケーションを図り、協同で作業をすることができるような、コミュニケーションやプレゼンテーション・スキルを高めること(汎用的技能)
(4)コンテンツを制作する発想力・創造力を身につけること(汎用的技能)
【キーワード】地域、コミュニティ、リサーチ、アクション、社会調査

【授業計画】
奈良県下市町・高取町をフィールドとして、現地の方々のご協力を得ながら、地域コミュニティの課題解決を目指す地域社会調査法を実践的に習得する。
授業は、火曜日 9-10 時限(不定期)に行い、これ以外に 2 回の現地実習(うち 1 回は宿泊を伴う)を土曜日(及び日曜日)に行う。
第 1 回 4/11(火)講義・オリエンテーション(2h)
第 2 回 4/18(火)講義(2h)
第 3 回 5/9(火)講義(2h)
第 4 回 5/23(火)グループワーク(2h)
第 5~10 回 5/27(土)-5/28(日)現地実習Ⅰ(12h)高取町および下市町。現地宿泊(民泊予定)
第 11 回 6/6(火)グループワーク(2h)
第 12 回 6/20(火)グループワーク(2h)
第 13 回 6/27(火)リハーサル(2h)
第 14~15 回 7/1(土)現地実習Ⅱ・下市町にて授業成果の公開講座(4h)
*現地コミュニティの協力・協働により行なうため、コロナウィルス感染症拡大の状況その他双方の事情により日程・内容・授業方式を変更することがある。