奈良国立大学機構 奈良型エクステンション ブログ

奈良国立大学機構が試行する地域連携の社会技術「奈良型エクステンション」モデル3地域を中心とした紹介です。

エクステンション報告会 無事終了20240325

 2024年3月25日、奈良カレッジズ交流テラスとZoomのハイブリッドで、奈良型エクステンションの報告会が行われました。

 会場は定員ほぼ満員の30名、オンラインでも50名を超える申込みがありました。

 会場には、普段、吉野郡の3つの山間地のエクステンションで活動している3人の方が顔を揃えました。

 まず奈良カレッジズ連携推進センター地域連携部門長の寺岡が、この仕組みについて説明をしました。その後、下市町、東吉野村下北山村の順に、エクステンション活動の報告と、それぞれの場所で関わっている方が各1名ずつ、その活動についてコメントをくださる、という形で進みました。

 最後にはふたたび3人の特任助教が壇上にあがり、様々な質問を受け付けました。

 会場には、3つのエクステンション地域の資料や写真のほか、大学のFD研修会でこの仕組みを知ってくださった国学院大学観光まちづくり学部のパンフレット、さらに、こうした大学地域連携の最先端ともいえる、神戸大学丹波篠山市に関する取り組みを紹介したパネルなどが並び、たいへん盛りだくさん、かつ、賑やか、和やかな雰囲気となりました。

 

 

 この仕組みは、現在全国で多数生まれている廃校施設など(役場でもない、個人宅でもない、地域の第三空間)をふたたび、地域の方に開く、そのきっかけを、地域から推薦された方を大学との連携を行っていただく方として大学が採用してつくる。そしてこの「場づくり」を一種のドライブとして「人の輪づくり」へと形成していく(自然な創発の場となる)という地に足のついた方法です。

 いま、3つの地域ではそれぞれ予想以上の創発や展開が生まれていますが、もちろん、課題もあります。一つは、エクステンション特任助教さんへの過剰負担の心配、またこうした動きが自立することを願う一方で、国立大学は収益事業に頑なな姿勢を示し、経済的自立の動きの障壁に自分たち自身がなっていることです。

 

 全国の方々がこうした私達のささやかな社会実験を超える、素晴らしい試み・枠組みを作ってくださることを心より願っています。そのため、「奈良型」という(お国自慢的な)言葉もやがて使用しないようにしよう、と考えているところです。